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縄文人も見た岩木山に沈む太陽

縄文時代晩期に作られた環状列石(ストーンサークル)がある大森勝山遺跡。岩木山のすそ野にあるこの場所は、冬至になると岩木山山頂に太陽が沈むことで知られています。偶然ではなく、条件に合う場所を選んで縄文人は集っていたのだと考えると、自分もその瞬間をぜひ見たいと思いました。

2020年の冬至は12月21日で、弘前市教育委員会はこの日、冬至モニターツアーを開催しました。大森勝山遺跡は12月〜3月の冬期間、除雪をしていません。駐車場から遺跡までは10分くらい歩くため、長靴や防寒対策は必須。なかなか行くことができないため、「冬至に岩木山に太陽が沈む様子が見られるかもしれない」と行けることが決まった時は、期待で胸が高鳴りました。

大森勝山遺跡には紅葉の美しい頃に訪れたことがありましたが、遺跡からは岩木山山頂が間近に見えます。縄文人もきっとこの場所から見られる岩木山に何かを感じ取っていたのかもしれません。

当日の大森勝山遺跡は時おり雪が舞い、岩木山の姿は雪雲に隠れ、山頂は見えませんでした。しかし、期待は簡単に捨てきれません。現地に到着して30分ほど待っている間、薄日が差したり、わずかに青空が見えたりした時もありました。日の入り時間は刻々と近づいてきます。わずかな望みを持ち続けていましたが時間がたつにつれ、残念なことに雪雲は厚くなり、太陽の姿は全く見えなくなってしまいました。

  ▲到着時の岩木山

結局この日は、岩木山山頂に沈む太陽は見ることができませんでした。聞いたところによると、昨年も曇り空で沈む太陽は見られなかったそうです。もしかすると数年に一度の本当に貴重な機会なのかもしれません。

晴れていれば、このような美しい光景が見られるそうです。(写真は2016年に撮影されたものです)

▲冬至に岩木山に沈んでいく太陽(弘前市教育委員会文化財課提供)

弘前に暮らしていれば、必ずチャンスはあるはず。縄文人が見た冬至の景色を、いつかぜひ、自分の目や肌で体験してみたいものです。


※史跡大森勝山遺跡冬至モニターツアー

弘前市教育委員会文化財課が、弘前縄文の会、大森勝山遺跡ガイド養成講座受講者、地元関係者などを対象に実施したツアー。2019年に続いて今回で2回目の開催。当日は約15人が参加しました。今後の同ツアーの継続は未定とのことです。


※大森勝山遺跡については、市民ライター五十嵐吉美さんの記事を参照してください。

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