ホントは帰ってきてほしい
地元にUターンして3年目になります
18歳で弘前を出てから23年間は
全国各地を転々としてきました
世間話の中でよく言われるのは
「よく帰ってきたねぇ」
という言葉です
このあたりだと仙台や東京、札幌の都市に出て
一度は就職をして戻ってきた。
という話もよく聞きます
家族を持つ前、若いうちであれば
戻ってくるのかもしれませんが
歳を重ねるとなかなか地元に戻らない
結婚して子どもが生まれ
奥さんの職場やお子さんの学校のことを
考えなければいけない
仕事の忙しさやタイミングも合わず
実家に里帰りするのも一苦労
私は何年も、盆・正月すら実家に
帰らないことが続きました
その時、親に言われていたことは
「こっちのことは何の心配もいらない」
「あなたの好きなようにしなさい」
「帰って来られなければ、それでいい」
口ではこう言うものの
本当は帰ってきてほしいんですよね
若い頃の自分はそういう親の気持ちに
半分気づいていて、半分気づいていない
なんか見て見ぬフリのような
わがままをしていた気がします
遅いですが最近ようやくきちんと
親の思っていた気持ちを受け止めました
息子さんが県外に就職したおばあちゃんと
世間話をすることがありました
「うちの息子も東京でね、働いているんだよ」
じゃあ次はお盆に会うのが楽しみですねー。
なんてそう返すと
「いやぜんぜん、帰って来ないんだよ」
と語気を強める
ちょっとまずかったかなと、話題を変えると
「タケノコを買ってきたんでね、
タケノコご飯にして宅配便で
息子に送ろうと思うんだよ」
「本当は温かいご飯で食べさせて
あげたいんだけどねぇ」
やっぱり、本当は帰ってきてほしいんですよね
若い頃にもう少し向き合っておけば良かったなと
後悔しています
いま私は、23年の空白を埋めています
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