津軽の冬支度「街中で見つけた変化」
10月下旬ごろから、津軽地方では少しずつ「冬支度」がはじまります。
雪が解けはじめる3月まで、冬を乗り越えるための大切な準備です。
まちの様子が、どのように変わるのか紹介します。
◆雪はいつから降る?
岩木山の初冠雪は、10月下旬ごろが平年値です。
「山に3回雪が降ると、里にも降る」という言葉があります。
岩木山に雪が3回降ると、平野部にも降るだろう。という言い伝え。
津軽で暮らす人たちの、一つの目安になっているようです。
◆公衆トイレも
冬の期間は、閉鎖する公衆トイレも多く存在します。
トイレの入口に、シャッターがついているのが特徴的です。
◆木の雪囲い
雪の重みで木がいたまないように、雪囲いを行います。
囲いを作る、ロープでしばる、ネットで保護するなど、庭木の種類によっても使いわけします。
◆道路端のアレ
雪国に行くと、よく見かける道路端のアレ。
弘前市道路維持課に、アレの正式名称をお伺いしました。
「スノーポール兼用デリネーター(視線誘導標)」。通称「デリ」と呼ばれているそうです。
住民でも知っている人は、少ないのではないでしょうか。
デリは、冬を迎える前に伸ばす作業をします。
10月中旬から11月下旬にかけて実施するそうです。破損しているものは交換しながら、手作業で行われています。
◆「かっちょ」の設置
吹雪による交通障害を避けるため、「防雪柵」が設置されている道路もあります。この防雪柵を津軽弁で「かっちょ」と呼びます。
組み立て式で、雪がない時はコンパクトに。11月ごろに設置がはじまります。
◆冬支度は他にも
車のスタッドレスタイヤへの交換・冬用ワイパーへの交換。スコップなど雪かき道具の準備。ストーブや灯油の準備。掛け布団や電気毛布の準備。庭の物干し竿の片付け。など、冬支度は多岐にわたります。
◆終わりに
住民にとっては当たり前の冬支度ですが、あらためて見回してみるとたくさんの変化に気づきました。津軽の冬は長いと言われます。そのぶんだけ春を迎えたときの気持ちは、ひとしおです。冬支度から、冬を楽しむのも良いかもしれませんね!
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