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輝く!第3回弘前ポスター展① 学生たちが作ったユニークな7作品を一挙紹介!

▲集合写真は笑顔であふれていました

 

◆土手町商店街をポスターで盛り上げるプロジェクト!
「弘前ポスター展」

こんにちは!弘前移住2年目に突入した市民ライターの黒岩唯です。

今年2月、『地元商店街とのつながりが生んだ、学生たちの郷土愛。開催3年目になる「弘前ポスター展」を取材』という記事を公開しましたが、

今回は、「弘前ポスター展表彰式」の様子を2回に分けてお届けします。

 

◆弘前ポスター展とは

▲弘前ポスター展総選挙の会場

 

弘前ポスター展が初めて開催されたのは2019年のこと。地元の学生の人材育成と商店街の活性化を図るため、お店のポスターを制作するプロジェクトは、もともと大阪市の新世界市場で催されたのが始まりでした。

新人クリエイターがポスターを無償で制作する。商店街ポスター展が誕生した際の条件です。同時に、通常だと必ず行われる「店舗側への確認」や「修正指示」も受け付けないということが、他のポスター制作との決定的な違いでした。

結果的に普段の依頼では絶対作られないような面白い作品が次々と完成し、クリエイター界隈に大きな衝撃を与えました。SNSでも大きな話題を呼び、ポスターを見るためだけに県外から来る人も少なくありませんでした。

今回取材した弘前ポスター展は、クリエイターではなく地元の学生がポスターを制作しています。ポスター制作の条件はほぼ変わらず、お店側も、贈呈式までポスターを見ることはできません。

参加学生は4回にわたるワークショップでポスター制作のノウハウを学び、地元クリエイターの協力を得ながら制作。7点のユニークなポスターが完成しました。

2021年11月27日~2022年1月10日には市内3カ所のほか、WEB上で市内外の方が投票できる総選挙が行われ、3月27日に結果発表と表彰式が開かれました。

 

◆学生たちが制作したポスター7点をご紹介!

地元の学生たちが、土手町商店街の皆さんや、地元クリエイターさんの協力を得ながら、一からポスターを作り上げ、開催された「弘前ポスター展」。

ポスターを制作したのは、地元高校生6人と大学院生1人の計7人(当時)です。取材やキャッチコピーも自分たちで考え、一人一枚ポスターを完成させました。

7枚の力作をご紹介します!

左:No.1 Vege Labo Goodday(ベジラボグッデイ)

タグライン:いい1日はサラダカラダ

キャッチコピー「わたしはサラダ。主役になったの。さぁ召し上がれ。」

 

右:No.2 Franco(フランコ)

タグライン:髪の悩みも 恋の悩みも 相談してね

キャッチコピー「わたしがあなたの“カワイイ”の秘訣!」

 

左:No.3 山崎洋服店

タグライン:あなたのオーダーで最高のスーツを

キャッチコピー「カモーン!! 規格外オーダー」

 

右:No.4 HEARTY’S MUSIC(ハーティーズ ミュージック)

タグライン:音楽が楽しい友だちに

キャッチコピー「好きな曲があれば 弾げるはんで」

 

 

左:No.5 MACHINAKA RACK(マチナカラック)

タグライン:高校生でもブランド品買えるって。

キャッチコピー「私のお小遣いでも 大人コーデ」

 

右:No.6 修理クドウサービス

タグライン:モノの寿命を延ばして41年

キャッチコピー「直しすぎて、飽ぎでまった。」

 

左:No.7 カフェ・ジーバ

タグライン:おしゃれな居心地

「Paris!さ いるンた あんべだな」

 

右:弘前ポスター展2021の告知ポスター

 

◆1200を超える投票の中から選ばれたポスター!

 

弘前市内やWEB投票で行われたポスター総選挙。投票数はなんと1223票!弘前市民の方はもちろんのこと、県内、県外を含めたたくさんの方から投票していただき、今回、全7作品の中から、準グランプリ2点、グランプリ1点を決定しました。

 

受賞したポスターをご紹介します!

 

 

◆準グランプリ① 葛西香乃(かさいよしの)さん
「カモーン!! 規格外オーダー」

No.3 山崎洋服店

タグライン:あなたのオーダーで最高のスーツを

キャッチコピー「カモーン!! 規格外オーダー」

 

▲ユニークなアングルは葛西さんのアイデア

準グランプリ1点目は、山崎洋服店の「カモーン!!規格外オーダー」。

 

地面に段ボールを敷いて、寝そべりながら撮影に挑んだ本作品は、お店と協力しながらユニークなポスターを完成させました。

ちなみに表彰式の司会をしている方のスーツも、山崎洋服店で購入したものなのだとか!

 

 

◆準グランプリ② 佐々木栞寧(ささきかんな)さん
「好きな曲があれば 弾げるはんで」

 

No.4 HEARTY’S MUSIC(ハーティーズ ミュージック)

タグライン:音楽が楽しい友だちに

キャッチコピー「好きな曲があれば 弾げるはんで」

 

▲素敵な笑顔は佐々木さんが一眼レフカメラで撮影

音楽の楽しさをハートフルに表現した作品を制作した佐々木さんは、「正直言ってできると思ってなかったのでびっくりしています」と気持ちを明かしていました。ポスターのモデルとなっているハーティーズ ミュージックの店主さんも、同じくらい喜んでいた表情が印象的でした。

 

 

◆グランプリ 木村瞳花(きむらとうか)さん
「直しすぎて、飽ぎでまった。」

 

No.6 修理クドウサービス

タグライン:モノの寿命を延ばして41年

キャッチコピー「直しすぎて、飽ぎでまった。」

▲店主さんの笑顔も印象的でした

 

栄えあるグランプリは、正直な本音をそのままキャッチコピーにした修理クドウサービスの「直しすぎて、飽ぎでまった。」のポスターに決定しました!

 

実は、修理クドウサービスさんにポスター制作の件を依頼したのは、ワークショップ開催の直前だったそう。話を聞いた店主の工藤さんは、弘前ポスター展の趣旨を説明すると快くOKし、今回のグランプリ受賞に至りました。

 

工藤さんは「直しすぎて、飽ぎでまった。は、本当の話です」とニコっと笑いながら語ると、会場から笑顔があふれました。

 

 

◆弘前ポスター展 総合ディレクター 日下慶太氏挨拶
「自分が動けば、自分の住んでいる街はこんなにも面白くなる」

大阪市で始まった商店街ポスター展の仕掛け人であり、弘前ポスター展の総合プロデューサーとして学生たちに指導した日下慶太さんも会場へ駆けつけてくださいました!

 

ステージで話した内容を少しご紹介します。

 

▲参加学生へメッセージを送る日下さん

「コロナ禍の状況で、中止になるかな?とか、表彰式は中止になっちゃうかな?とか、結構思っていたんですけど、何回も調整してくださって、開催にこぎつけてくださった弘前市の方には感謝しています。

 

賞を取れた人はうれしいだろうし、いろんな気持ちがあると思うんですけど、弘前ポスター展に参加して、1枚のポスターを完成させたってことが1番すごくて、僕が高校生だったらこんなすごいの作れないです。皆さんの本当にすごいところだと思います。

 

総選挙では1200もの投票があって、これだけメッセージをくれたっていうことは、皆さんが心を動かしてくれて、皆さんが土手町を元気にしてくれたっていうことです。いろんな人が元気になったので、その気持ちを忘れないでいてほしいですね。

 

そもそもこの企画は、弘前市が主催する未来の担い手を育成するプロジェクトなんですけれども、皆さんが未来の担い手になるだろうし、これからもなってほしいと思う。ちょっと自分が街を歩けば街が元気になるとか、自分の街がこんなに面白くなるし、“自分が動けば、自分の住んでいる街はこんなにも面白くなる”という気持ちを、心に置いていてほしいなあって思うし、自分の街を、自分たちが明るくしたことは覚えといてほしいなって思います」

 

◆取材を終えて

 

さまざまな制限がある中での弘前ポスター展でしたが、無事に開催できたことが何よりうれしく感じました。

 

受賞作は決定しましたが、学校生活の合間を縫って、企画や取材、撮影などを行い、1枚のポスターを仕上げた経験は、参加した学生たちのこれからの人生の糧になっていくと思います。

 

次の記事では、弘前ポスター展に参加した学生や、弘前ポスター展の総合ディレクターである日下慶太さんへのインタビューをお届けします。