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車いすで巡る弘前さくらまつり~ボランティアとして参加してみて

弘前さくらまつり期間中のみ車いすの貸し出しや移動の介助を行うボランティアがいる。「車いす応援隊」と呼ばれ、県内外から訪れる多くの花見客を案内する。今回は車いす利用のボランティアに参加したリポート記事をお送りする。

◆車いす応援隊とは?

「車いす応援隊」は、弘前市社会福祉協議会が毎年広く募集しているボランティアで、無償で活動している。活動するにあたり、講習会を受けて接遇の注意点や車椅子の操作方法などを学んだ後、実際に活動を行う。車いす応援隊の活動内容は弘前公園内の拠点で待機し、45台の車いすの貸し出しや返却のチェック、希望者の車いすを押す介助。車いす自体は無料で利用することができる。

▲追手門の車いす応援隊待機場所

車いす応援隊は、今年は116人の登録があり、さくらまつり会期中のうち4月19日から5月5日で延べ357人の参加があった。園内には3カ所の拠点があり、貸し出し台数は721台。介助件数は34件。昨年の実績は登録者62人、延べ204人の参加で、今年は大幅な人数アップとなった(通常開催となった今年の弘前さくらまつりは、早咲き対応のため1週間繰り上げ過去最長の期間となり、245万人の人出でにぎわった)。

弘前市社会福祉協議会の小山内さんは「今年、登録者が増えた理由はボランティアの受け入れを高校生まで広げたこと」と振り返る。学生は休日に活動が集中するため多い日は延べ50人近い参加があり、たくさんの花見客を案内できたようだ。

4月19日に東門で活動することになった同じチームの工藤さんご夫妻にお話を聞いた。「毎年、ボランティアに参加することが楽しみです。平日の参加になりますが、また来年も来たいと思います」と話していた。

▲東門の待機場所 ボランティア参加の工藤忠雄さん、恵美子さん

◆活動開始!広い園内で坂道に苦戦

車いす応援隊に参加した初日4月19日は園内全域に満開宣言が出され、17万人の花見客が訪れた。弘前公園ならではのボリュームのあるまりのような桜は花見客の心を一瞬でとりこにするようで、入場したお客さんが皆一様に目を丸くしてそこかしこにカメラを向けていた。まさに絶好の花見日和。私の待機場所は東門となった。活動の具体的な手順を教わり、テントの外で待機する。午前中だけで10台を超える貸し出し希望があった。介助はルートや滞在時間によって2人体制となる。初回は2時間ほどの利用が見込まれたため2人で対応することになった。

▲屋台を巡るのも楽しい

弘前公園は東京ドーム10個分の大きさで、本丸から西濠の高低差が16メートルある。注意が必要な坂道は園内に5カ所。登りは結構な力が必要で、勾配がきつい所は2人で車いすを支えた。下りは転げ落ちないように車いすを後ろ向きにして進む。混雑している場所は地面が見えにくいため注意が必要だ。先導して声をかけると車いすが通れるように他の花見客も道を開けてくれた。初回に介助したのは市内から来訪した岩崎さん。毎年、数度の花見を楽しみにしているとのことで取材を快諾してくれた。本丸、西濠、四の丸へと移動し、出店などお客さまの要望通りの場所を全て案内することができた。

▲西濠の春陽橋から満開の桜を望む

 

▲また来ますね!と笑顔のお二人

◆活動してみて

3日間の活動中、介助を2回した。出店の皆さんも総じて親切で、無事に園内の花見を楽しんでもらえたことは本当に良かった。ちょっと気になったのは、体格が大きく座りきれないため車いすの利用を諦めた訪日客が幾人もいたことだ。インバウンドが増えているのでこれからは大きめの車いすの準備が必要かもしれない。歩行困難な利用者のためにタクシー乗り場や駐車場から応援隊の利用ができれば利便性は格段に向上するだろうと感じた。ボランティア登録の45パーセントが高校生。若者に興味、関心が広がっていることは何とも頼もしい。

最後に、今回は立ち寄ることがなかった車いすで利用できる施設を紹介したい。
北の廓にある武徳殿休憩所だ。コーヒーや蕎麦を楽しめ、お土産の販売もあるので気軽に立ち寄ってほしい施設。窓から見える桜や紅葉が美しいスポットでもある。

▲北の廓(くるわ)にある武徳殿のスロープ

二の丸の弘前城情報館は2018年4月に開館。ロッカーや多目的トイレ、授乳室が整備されている。弘前藩や弘前城の歴史が学べ、オリジナルグッズの販売もありこちらもお勧めだ。

 

▲弘前城情報館

誰でもいつでも楽しめることが公園の良さではなかろうか。この際、都合よく拡大解釈をしてしまおう。弘前公園の桜は日本一と言われる。ハンディキャップを気にせずに、誰もがお花見を楽しめる公園に近づいてきていると思う。全てにおいて日本一、いや世界一の桜と呼ばれる日はそう遠くないと思っている。

 

 


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