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古(いにしえ)から続くもの 〜1200年続く岩木山神社(いわきやまじんじゃ)で

▲岩木山神社

秋晴れの爽やかな日に、出かけて行った岩木山神社。目的は、逆さ狛犬に出会うこと。
大きな石の鳥居をくぐり、石段を上り切った先の楼門前にそれがあった。

▲逆さ狛犬

何で逆さま?どうやら魔除けや恋愛運UPのご利益があるとか。通称は、玉垣狛犬。
うっそうとした杉林、かすかに聞こえる水音、そして和太鼓の音が鳴り響く。
音のする方向を見ると、そろいの装束をまとった人々。神職や氏子の集団が整列していた。

▲「新嘗祭」

やがて、祝詞が奏上される。
この日は「新嘗祭」が開催された日。
「新嘗祭」とは、神社に祀られている神々に、五穀を捧げて豊作を感謝する神事。
岩木山神社は、約1200年前、宝亀11(780)年に、岩木山頂に社殿を創建したのが始まり。それ以来、津軽地方一円の人々の信仰を集め、現在に至っている。

▲杉の大木が

広い社内は、深い緑に包まれ、知らず知らずのうちに神々しい気分に。
パワースポットとしても有名なことに納得。

▲水音がB.G.M

それにしても、途方もなく長い年月。予測できない事柄に翻弄されたことは、容易に想像できる。飢饉もあったろう。病気がまん延したこともあったろう。科学技術も、医学的知識も未発達な時代に。
一般庶民ができることは神々に祈ること、ただそれだけ。津軽地方ならどこでも見える岩木山が、祈りの対象となるのは当然のことと言える。
その麓の神社にやがて人々が参詣に訪れ、独自の祭りが催され、人々の祈りの心が絶えることなく、今に繋がっている。
津軽人の素朴な信仰心を、自分は継承して行けるだろうか。いや、未来へと続くこの細い糸を絶やしてはならない。それが津軽の地に生を受けた自分の務めと思いたい。