ねぷた絵をリメイクして〇〇を作ってみた!
◆ねぷた絵との出会い
2022年春。ひょんなことからねぷた絵で作られた栞(しおり)をもらったことがリメイクを始めるきっかけとなった。
ねぷた絵が小さく切り取られ、ラミネートされている。かざすと灯りに模様が透けて夏のねぷたが鮮やかによみがえるようだった。即座に、「私も作りたいです!」と目を丸くしてお願いすると、作り方を教えてくれるばかりでなく、「古くて雨染みもあるけど、たくさんあるから1枚あげる。どんどん作って広めたらどう?」と小型のねぷた台に貼られていた牡丹柄のねぷた絵をもらうことができた。
◆栞を作ってみた
1枚きりしかないねぷた絵。何とももったいない。はさみを入れることは気がとがめたが、その分無駄にはしないと思いつつ、工作のための材料をそろえて作業を開始した。ねぷた絵をカットし、並べてラミネート作業をしてまたカット。角で怪我をしないよう整えて穴をあけて栞紐を結ぶとできあがり。リンゴのパンチ穴をあけてもかわいくて何個でも作りたくなった。
◆栞は需要がない?
出来上がった栞を、知人や家族に配り、感想を聞いてみた。「綺麗だね」「もらえればうれしい」といった内容。形やリボンも試行錯誤していった。「捨てるだけだし、再利用するならあげるよ」とねぷた絵をくれる方もいて、とても励みになった。けれども「栞があれば積極的に欲しい」との声は3~4人だけ。「栞は良いと思うけど、今はネットで読書するから使う機会がなくて…」との意見ももらった。うーん。押しつけでは広まらない。欲しいと感じてもらわなければ…。
◆悩んでいたときにもらえた助言とは
どうしたらねぷた絵の魅力をたくさんの人に伝えられるだろう?そう悩んでいた時、弘前ぐらし市民ライター育成講座で、青森県観光物産館アスパムの青森県地場セレクトの「じば美」さんの講演を聞く機会があった。じば美さんに意見を伺ったところ、「今までも、ねぶた、ねぷたの絵を栞にすることは何度もあったの。いまは携帯電話にいろいろ挟んだり貼ったりしている人も多いから挟んでみるのはどうかしら?」と助言をもらった。なるほど!!
◆携帯電話のカバーに挟んでみたら
早速、携帯電話のカバーに挟むことに。これが結構楽しい。かわいくも渋くもでき、着せ替えにすれば季節や気分で交換できる。模様の切り出し方が自由で世界に一つだけのデザインが誰でも可能なのが満足感を高めてくれるし、手触りはねぷた絵そのままの質感が楽しめる。栞には無反応だった夫も、「これは欲しくなる」と。これには思わずガッツポーズをした。
◆ねぷた紙の再利用をもっと楽しもう!
もらったねぷた絵のおかげで、とても良い体験ができた。大好きなねぷたをいつも手元に置いておけるのはうれしい。伝統あるねぷたに描かれた絵が芸術だからこそ、リメイクで何か作りたいと思っていたり、すでに個人的に楽しんでいたりする方はたくさんいると思う。これを機会にリメイク品の輪が少しずつ広がって作り手が増え、誰かによろこんでもらえたら。その結果ねぷたに興味を持ってもらえたり、弘前を訪れるきっかけができたりしたらいいな、と密かに妄想している。
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