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弘前は温泉の宝庫!気軽に入れる「湯っこ」へ行こう!


▲御所温泉(写真提供:湯けむり津軽・鎌田祥史)

今年も冬がやってきた。冷え性の私には弘前の冬は結構な難関である。本州最北の青森県とあって雪は多く冬が長い。滑る足元に緊張を強いられ、雪かきで腰を痛めることもある。いっそ布団にくるまって春まで冬眠できればどんなに楽かと思う。今回は、そんな私の悩みを吹き飛ばしてくれる頼もしい味方、「湯っこ」(津軽弁でお風呂の意味)をご紹介しよう。そんなことかと言うなかれ。青森のお風呂事情は全国的に見ても非常に興味深いのだ。

 

◆家のお風呂を使わない?その理由とは

弘前市に転居後1年ほどたち、知人とお風呂の話題になったときに、「家ではほとんどお風呂に入らないよ」と言われたことにビックリ。なんでも、20年ほど前に家を建てたが自宅のお風呂で入浴したのは10回に満たないんだとか。「えっ!家で入らないで、どうしてるんですか?」キョトンとした私に「湯っこに行くの。家で入るより断然いいわよ。仕事帰りとか、出勤前にも良いわよ~」。「湯っこ・・銭湯ですか?」と不思議顔の私に、「わいは!(あらまあ)弘前に来てからまだ湯っこさ行ってないの?次の休みにでも行きへ~!(行ってらっしゃい)」と逆にビックリされたのを覚えている。

「統計でみる都道府県のすがた2022(総務省)」によると、2019年の人口10万人あたりの公衆浴場数は青森県が1位の23.0カ所。全国平均は2.7カ所となっており、圧倒的に多いことが分かる。
2021年発行のタウンページの「温泉浴場」の項目によると、弘前圏域8市町村には合計47カ所の温泉があるが、弘前市内で40カ所以上、圏域では100カ所を超える温泉があるとも言われており、タウンページに記載されていない温泉も相当数あると推察される。まさに津軽地域は温泉の宝庫。


▲桜温泉の家族風呂

聞いてみると知人の7割が温泉セットを自宅や車内に常備していた。仕事やレジャーの帰りに気軽に寄れるからだという。青森県民が高確率で温泉セットを持っているというTV番組を見たときは誇張したのかと思っていたがどうやら本当らしい。市内に点在する「湯っこ」は、近くて気軽に利用できるとあって通年利用している常連さんが多いと聞く。まさに生活の一部。コンビニに行くのと同じ感覚かもしれない。

▲西澤旅館(写真提供:湯けむり津軽・鎌田祥史)

◆湯めぐりしつつ冬をエンジョイ

あっという間に私は弘前の「湯っこ」が大好きになった。もちろん温泉セットは常備している。全てを巡ってはいないが、「湯っこ」のおかげでよりアクティブに冬を過ごせるようになった。温泉は家のお風呂とは違い長く身体が温まる。冷え性にはうれしい限りだ。個人的には雪が降る中の温泉は格別に気持ちがいい。雪見風呂を楽しむためにわざわざ吹雪く日を選んで出かけるのだ。

▲せせらぎ温泉の家族風呂

また、移住するまで旅行に行くくらいしか縁がなかった「天然温泉かけ流し」が市内にいくつもあるのだからたまらない。すいている時に露天風呂を独り占めするのはとてもぜいたくに思える。温泉は温度や泉質がバラエティに富んでいるため、あちこち巡るうちに相性の良い泉質にも出会える。効能も違うので目的によってどこに行くか決める楽しさがある。早朝から営業しているところも多く、食堂やマッサージを整えている施設もあり多くの人が憩い集う場所となっているのだ。ホカホカになってくつろぐお客さんを見ながら私もまったりとアイスを食べる。まさに心もぬぐだまる(温まる)湯っこ。

▲おおびらき温泉(写真提供:湯けむり津軽・鎌田祥史)

弘前に来たらぜひいくつかの温泉浴場を訪れてほしい。岩木山麓では、さまざまな温泉を楽しんでもらえるような「湯めぐり手形」という企画も実施されているため、興味のある方は岩木山観光協会にお問い合わせいただければと思う。
日本一短い会話と言われるのが、津軽弁の「どさ?」「ゆさ」。意味は、「どこ行くの?」「温泉にいく」。今でも日常的に使われている会話である。たった4文字に込められた、奥深い津軽の温泉文化にゆったりと浸かってみてはいかがだろうか?

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