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津軽の夏の定番行事 宵宮に行ってみよう

津軽地方では夏のあいだ、各地の神社や寺院で宵宮(ヨミヤ)というお祭りが行われます。日暮れごろから神社や寺院の周辺の沿道に出店が並び、にぎわいます。

宵宮は、氏神様の大祭前夜祭として催されるお祭りで明治以前から続く風習です。

各神社が宵宮当日に花火を上げて開催を知らせます。窓の外から花火の音が聞こえると、「宵宮があるなあ!」とウキウキする、津軽人の夏の楽しみのひとつです。

今回は私が行ってみた2つの宵宮の様子をお伝えします!

 

◆最大規模の宵宮のひとつ、最勝院 ・八坂神社

7月11日月曜日、最勝院・八坂神社で開催された宵宮に行ってきました。最勝院 ・八坂神社は五重塔で有名な神社で、最も大きい規模の宵宮のひとつです。出店区画は80店舗分もある宵宮です(店数は、出店区画分のため、実際の出店数とは異なります)。

▲お祭りの醍醐味、にぎわう出店

 

まだ明るい18時半ごろに到着しましたが、すでにたくさんの人がいました。沿道を抜けて境内の中に入ると、そこにも出店が並んでいます。拝殿の前にはお参りにきた人の列ができていました。

▲拝殿の前にたくさんの人が並ぶ様子

19時を過ぎるとどんどん人が増えていき、出店が出ている範囲では前に進むのが難しいくらい多くの人で賑わってきました。どの出店も20人前後の人が並んでいたので、並ぶのが苦手な人は18時台からくるのがおすすめ。

 

▲多くの人が集まる沿道の出店

最勝院 ・八坂神社の宵宮は、家族連れやお年寄りは少なく、10〜20歳代の若い人が多く来ている印象でした。浴衣を着ているカップルやグループも多く見かけました。

大きいお祭りで夏のイベント感を楽しみたい人は規模の大きい宵宮に行ってみてください!

 

 

◆アットホームな宵宮、和徳熊野宮

7月13日水曜日、家の近所にある和徳熊野宮を訪問。和徳熊野宮の宵宮は、最勝院 ・八坂神社の宵宮よりは規模が小さく、当日に出店されていた出店の数は13店舗。

▲鳥居の前には大きな幡が立てられる

 

18時半ごろに行き30分ほど滞在しましたが、出店が混み合うことはなくゆっくり見ることができます。夕飯用なのか、お一人でいらして出店で食べ物を買って帰る人も見かけました。

▲老いも若きも宵宮を楽しむ

 

和徳熊野宮の宵宮は、家族連れや年配の人が多く、アットホームな雰囲気でした。

のんびりゆったりお祭りの雰囲気を感じたい人や、人混みが苦手な人には規模が小さめの宵宮をおすすめします!

▲和徳熊野宮の参拝者の列

 

 

宵宮に行ってみよう

弘前露天商業組合という団体がまとめたスケジュール表を出しており、毎年インターネット上にも公開されています。出店区画数でお祭りのだいたいの規模がわかりますので、行きたい宵宮を見つける参考にしてください。

令和4年度のスケジュールはこちら

https://www.hirosaki-kanko.or.jp/mediafile/pdf/CNT00402071545081528_3_pdf.pdf

まずは近所で開かれる宵宮を探してみましょう!

 

宵宮に行くときに気をつけることは二つ。

ひとつは、車を停める場所が用意されていないので、徒歩か自転車、または公共交通機関を利用して行くこと。車で行く場合は、近くの有料駐車場などを利用しましょう。

もうひとつは、飲み物を用意して行くこと。飲み物を販売する出店があればいいですが、行列で買うのに時間がかかることもあります。私は最勝院の宵宮で人混みの中でウロウロしているうちに喉が渇いて、自動販売機を探してさまよいました。熱中症対策のためにも飲み物だけは用意して行くのをおすすめします。

 

かつてはお祭りのある日は休日で、各家で赤飯を炊き、親類縁者が集まって楽しむものだった宵宮。現在ではこういった風習は少なくなっているようですが、大人も子供も楽しむ庶民的なお祭りの姿は変わっていません。津軽人に愛される楽しい夏の行事でした。

 

▲お祭りといえば、出店での買い食いがやっぱり楽しい

 

【参考文献】

船水清、『青森県の文化シリーズ6 改訂津軽の祭りと行事』、北方新社