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雪国出身の私が驚いた!弘前雪事情

私の出身地の石川県金沢市も雪が多い土地。生まれてから23年間石川県で暮らし、雪のある生活はよく知っているつもりでした。
しかし、実際に弘前市で一冬を過ごした結果、同じ雪国といえども知らないことがたくさんあることに気づきました。同じ雪国でも気温が違えば雪質も違うし文化も違ったのです。
今回は雪国石川県から移住した私が初めて見て・知って驚いた雪に関するあれこれを紹介します。

◆道路は生活道路でも除雪が入る

金沢ではどんなに大雪でも幹線道路以外には除雪車が入りません。そのため、雪が降ったら自力でひたすら雪かきするしかありませんでした。

弘前では、幹線道路だけでなく生活道路(道路の幅が4メートル以上で住居がある等)にも除雪車が入ることを知り、市のサービスの手厚さに感動!
弘前に住んでいる方にとっては当然のことかもしれませんが、私からするととてもありがたく感じました。

◆「除雪」のほかに「排雪」がある!

「排雪」という言葉をご存じでしょうか。
「除雪」と似た言葉なので、私は初めて聞いたとき「除雪」と「排雪」の違いが分かりませんでした。
「除雪」は道路の雪を邪魔にならない場所によけることを指します。対して「排雪」は、除雪でよけられて積みあがった雪をトラックなどに積んで、雪置き場とされた広い土地に持っていく作業のことを意味します。

弘前の冬は最高気温がマイナスの日も多くあり、よけて積み上げられた雪がそのまま溶けないため、雪が降れば降るほど、除雪した雪が高く積みあがっていきます。そのため、積みあがった雪を邪魔にならない場所へ移す必要があり、行政サービスとして、除雪だけでなく排雪作業も行われています。

トラックに積まれた雪は、雪置き場として市から提供されている指定場所に集められていて、私有地の雪を個人で業者に依頼して排雪してもらうことも可能だそうです。

▲市が提供する雪置き場のひとつである堀越雪置き場。広大な土地に次々と雪が運びこまれ雪が広がる圧巻の光景

◆固まった雪はツルハシでかち割る!

積もって固まった後の雪に使うのはなんとツルハシ。ツルハシは私の中ではヘルメットをしたモグラさんが担いでいるといったイメージのものでした。

弘前では雪が積もって固まると一斉にツルハシを持った人たちが道に出てきて、地面の固まった雪を割っている光景があちこちで見られます。これは「雪割り」という作業で、雪割り専用のツルハシも存在するそうです。また、ツルハシ以外にも「氷割り棒」などと呼ばれる氷や雪を割る道具があり、ツルハシと同じく弘前では重宝されています。

▲雪割り専用のツルハシ

▲氷割り棒。氷の上で持ち手を上下に動かして使う

実際にツルハシを使ってみると、思った以上に操作が大変でなかなか思うように雪が割れません。地元の方がやるとスイスイ割れて使いこなしていました。ツルハシを手に入れても使いこなすには技術の習得が必要です。

▲ツルハシで雪割りする私。翌日見事に筋肉痛になった

◆車のウォッシャー液は解氷タイプが必須!

年の瀬も近づきますます冷え込みが厳しくなった12月頃、移住前に車を購入したときのまま入っていたウォッシャー液が凍って出なくなってしましました。車の中に入っているウォッシャー液すら凍るという事実!

実は世の中には寒冷地用の解氷ウォッシャー液というものがあります。マイナス60℃前後までの低い気温でも凍らず、凍り付いたフロントガラスの氷を溶かしてくれるという優れもの。

解氷ウォッシャー液を使用してみたところ、瞬時にフロントガラスの氷を溶かしてくれて、車をすぐに発車させることができてとても便利でした。弘前の冬に車を運転される方は、解氷ウォッシャー液が必須だと思ってください!

▲冬はフロントガラスがバリバリに凍る

◆気温の低さが大きく関わってくる

金沢市と弘前市で雪事情が違っているのは、雪の多さではなく気温の低さからなる違いでした。知らないことがたくさんあって、移住初年度の冬はたいへん興味深かったです。

雪国生まれでも弘前以南から移住する人は覚悟と冬に向けた準備が必要です。この記事が弘前での冬の暮らしの参考になりますように!