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弘前にこれから移住する大学生向け~新1年生に伝えたいリアル体験記~

はじめまして、弘前ぐらし市民ライターで弘前大学3年の成島翼です。2019年から弘前に住み始めて3年、いろいろなことを経験し、体感してきました。今回の記事では、弘前に移住してくる新1年生にむけて弘前を3つの視点で紹介します。

◆弘前ってこんな街~生活事情~

弘前は地方都市で雪国だから、車がないと不便なのでは? そう考えている人は多いのではないでしょうか。僕も弘前に移住する前は、そう思っていました。しかし弘前に3年間住んで分かったことは車がなくても、生活の工夫次第によっては不自由なく生活できるということです。

その工夫をお伝えする前に、簡単に弘前の街としての特徴を説明しておきます。弘前は弘前駅を中心として半径約2.5キロ圏内に都市機能(教育や医療、商業や医療など)が集約されています。また、弘前駅を境に西側は中心地区、東側は城東地区というように二分されています。中心地区には弘前城(弘前公園)や商店街、城東地区には大型商業施設や家電量販店、家具店などがあります(参考:市民ライター・阿保さんの弘前の便利な公共交通「100円バス(基本編)より)。

では、そんな弘前で車を持っていなくても不自由なく暮らしていく工夫とは何なのか。それは3つあります。

1つ目は思い切って大学の近くではなく、弘前駅前近くにある住居に住むということです。コンビニエンスストアやスーパー、ドラッグストアなどは、例えば弘前大学を中心とすると半径1キロ圏内に全てあります。しかし本や衣料品、日用雑貨などを購入するためには、基本的に街の中心である、弘前駅周辺に行くことになります。また、家具店や家電量販店は城東地区にあります。弘前大学から街の中心へ徒歩で行くとすると距離約1.3キロで約15分、城東地区の大型家具店まででは、距離約3.3キロで約40分かかります。

以上のことを踏まえると、手軽に買い物を済ますことができるという利便性を考えた時、弘前駅前周辺に住むというのも1つの手段ではないでしょうか。もちろん駅前周辺にも大学周辺と同じく、コンビニエンスストアやスーパー、ドラッグストアなどはあります。また家具や家電製品に関しては日常的に買うものではなく、今ではインターネットで購入できるので、販売店が遠いとしてもそこまで不便さを感じませんが、近いに越したことはないです。

2つ目は公共交通機関を上手に活用するということです。バスやタクシーもしくは電車など様々な移動手段がある中で、今回は「100円バス」について概要やその利便性について紹介します。「100円バス」は弘南バス株式会社が運行しています。路線は4つあり、中央地区と城東地区で2路線ずつあります。この「100円バス」、どの場所から乗車して、どの場所に降車しても一律100円という安さはもちろん、10分間隔で運行しているのが非常に便利です。「100円バス」を利用すれば手軽に買い物を済ますことができるほか、城東地区にある家電量販店や家具店、映画館にも気軽に行くことができるので、ぜひ利用してみてください。

※具体的な利用方法や注意点は市民ライター・阿保さんのこちらの記事をご覧ください↓
https://www.hirosakigurashi.jp/2022/0114/5413/

※また、100円バスの詳細は弘南バス株式会社の公式ホームページをご覧ください↓
http://www.konanbus.com/coin.html

3つ目はカーシェアリングを利用することです。カーシェアリングとは登録を行った会員間で車を共同利用するサービスのことで、レンタカーよりも安価で気軽に利用できるのがこのサービスの特徴です。弘前では現在2カ所にカーシェアリングを利用できるカーステーションがあります(どちらもタイムズカーです)。僕も何度か利用したことがありますが、少し遠出の買い物やドライブにぴったりです。

以上3つの工夫を紹介しました。これらの工夫はもちろん、車を購入すればしなくてもいいことですが、大学生、特に一人暮らしの学生にとって車の購入はハードルが高いといえます。実際、僕の周りで車を所有している人の多くは、地元が弘前、もしくは近隣の市であり、一人暮らしで車を所有している人はほとんどいません。しかし車を持っていないからといって不便な生活をしているわけでもありません。工夫次第で快適な生活を送れるので、ぜひ紹介した3つの工夫を参考にしてみてください。

◆弘前で働く~アルバイト事情~

弘前は地方都市だから、アルバイトに困る。そう思っている人は多いかもしれませんが、そんな心配はいりません。弘前には飲食店をはじめ、さまざまなお店があるからです。また、大学生協では常に何件かはアルバイト募集の公募があり、大学構内でできるアルバイトの公募もあります。もちろん自分に合う合わないはあるので、1度客としてお店を訪れて雰囲気などを確かめることは大事です。

そんな中で、短期含めて10以上のアルバイトを経験した僕が一番おすすめしたいのは、リンゴ農家でのアルバイトです。リンゴ生産量が日本一の弘前ならではのアルバイトだといえます。リンゴ農家の朝は早く、大体朝7時半くらいから始まるので、準備時間や移動時間を考えると起床時間は5時半~6時くらいになります。(僕がアルバイトしていたリンゴ農園は自転車で約20~30分かかります。ちょっと遠いですが、自然の中のサイクリングと考えるとあっという間でした)

▲アルバイト終わりのアップルロードと岩木山。気持ちのいい風が吹いていました

それに伴い、夜寝るのも22時~23時くらいになります。また朝から夕方まで(午前のみ、午後のみの時もありましたが)働くということで朝ご飯をしっかり食べる必要が出てきます。不健康な生活を送っていた僕は、このアルバイトを始めてから健康的な生活を送ることができました。

おすすめポイントはもう1つあります。それは人がみな温かいということです。僕がアルバイトしていたリンゴ農園は年配の方が多かったのですが、みなさん本当に優しくまるで孫のように接してくれました。仕事をしながら、お昼ご飯を食べながら世代を超えていろいろなことについて楽しく温かく会話したことはとても思い出深いです。自然の中で世代が異なる人たちとアルバイトしたことは、僕にとってとても良い経験となりました。

大学時代のアルバイト経験は、将来何かの役に立ったり、自分にとってかけがえのないものになったりします。飲食店やコンビニエンスストアなど、先ほど書いたように弘前にはアルバイトをできる場所がたくさんあります。だけどこれらのアルバイトはほかの場所でもできます。せっかく弘前に移住したのなら、弘前ならではのアルバイトをして、ほかではできない経験をしてほしいです。

◆イベントの街、弘前

弘前には「弘前ねぷたまつり」や「弘前城菊と紅葉まつり」など、県外からも観光客が訪れるようなまつりのほか、さまざまなイベントがあります。

たくさんのイベントがある中で、僕が一番印象深いのは「弘前さくらまつり」です。弘前に移住してはじめてのイベントということもありますが、なによりその美しい景色に圧倒されたからです。特に「春陽橋」から見える景色は今でも鮮明に覚えています。その景色を見るまで、漠然と一人暮らしへの不安を抱えていました。だけど、この景色を大学生活の中で毎年見ることができるのかと思うと、新しい場所での新しい生活が楽しみになりました。(それだけに2020年は中止になったことはとても残念でした)

▲「弘前さくらまつり」春陽橋からの景色。ライトアップされた桜が水面に映る様子が非常に美しく幻想的です

2021年は一方通行や出店は20時まで、などの制限がありましたが、無事開催されました。2022年も弘前さくらまつりが開催され、新1年生のみなさんにとってよりよい新生活のはじまりとなってほしいです。

◆終わりに

簡単ではありますが、弘前について自分なりに感じたこと、経験したことを紹介しました。3年間という長いようなあっという間のような年月を弘前で過ごし、自分なりにどんな場所であるか分かった気がします。だけどまだまだ行ったことがない場所、食べたことのないものが弘前にはたくさんあります。大学卒業まで約1年になりました。弘前に残るか離れるかはまだ分かりませんが、少なくともこの1年は、せっかく住んでいるこの弘前という街の魅力をさらに知る期間にできれば良いなと思います。そして、今回の記事を読んでくれた新1年生のみなさんの弘前での暮らしがより豊かなものになれば非常にうれしいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。これからも弘前という街を大学生という観点から紹介していきます。これからもよろしくお願いします。