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これまでの経験を生かし新しいリンゴ産業を作っていきたい

Profile

櫻井正裕さん(さくらい まさひろ)北海道苫小牧市出身

移住年
2017年12月
職業
農業法人勤務

高校卒業後、都会に憧れて札幌の専門学校へ入学。その後、老舗ミュージッククラブで約25年働き、2016年に退職。同年に奥さんのルーツがある弘前を初訪問。第二の人生を送る場所として選び、2017年に移住する。

田舎暮らしを選択したきっかけ

50歳を過ぎて北海道以外の地域に興味が生まれ、全国各地を視察しました。中でも印象に残ったのは、瀬戸内国際芸術祭。瀬戸内海にある小さな島々を舞台にした新しい取り組みに感動を覚えただけでなく、日本国内のみならず世界からも集客があることを知り、都会にはないパワーを感じました。

私は高校卒業後、札幌市へ移り住みます。都会の暮らしに憧れがありました。20代からクラブ音楽にのめり込み、東京やニューヨークなどに滞在し、ミュージッククラブに通うといった生活をします。札幌では老舗ミュージッククラブで働き、店の運営はもちろん、イベントの企画や営業といったさまざまな仕事を経験。DJとして発信していたこともありました。

北海道以外の生活に興味を持ち始めたのは、店の移転やリニューアルによって長期休業することなどがあったため。自身の今後を考えるようになり、選択肢として移住がありました。都会以外にも芸術祭といった地域活動のように面白い動きをしている地域があることを知ったからです


今までの経験がリンゴ農家を目指す理由

実は妻の母が弘前出身で、そんな縁から2016年8月に初めて弘前を訪れます。弘前と言えば、桜が有名といった程度のイメージしかありませんでしたが、弘前ねぷたなどを観覧し、札幌では感じたことがない歴史や文化、伝統に触れ、そして田舎と都会がうまく組み合わさっている街だと知りました。学校が多いため人口の割には若者も多いのも魅力のひとつ。漠然と札幌から離れるといった思いが固まります。そこへ妻の祖母が住んでいた家が空いていることを知り、弘前への移住を決意しました。

弘前に移住してからは新しい仕事を探しながら職業訓練校に通学。偶然に見つけたのは、以前から移住情報誌などで知っていた人のリンゴの担い手づくりを目的とした就農事業でした。リンゴは弘前の基幹産業ですが、生産者の高齢化や後継者不足は避けられない現状です。私が見つけた仕事は、若い生産者たちが集まった農業法人がリンゴの生産だけでなく、シードルといった6次産業化やリンゴの魅力を発信するイベントの企画、営業といったことも含まれたもの。私の今までの経験が役に立つのでは。そんな思いからリンゴ生産者を目指すことになりました。

現在はリンゴ栽培に携わり、剪定の仕方や道具の使い方、リンゴ栽培を学びながら、シードルづくりも学んでいます。やったことがない農業ですが、今までの経験とリンクすることも多く、少しずつではありますが手ごたえはあります。また夜の都会生活から昼間の作業に代わり、毎日変わる岩木山の風景を見ながら陽の光を浴びることや小鳥のさえずりを聞くといったことだけでも喜びを感じていたりします。微力ではありますが異業種ならではの経験を生かし、新しいリンゴ産業を作っていきたいです。