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自分にできることを地元で続けていきたい

Profile

佐藤和貴さん(さとう かずたか)青森県弘前市出身

移住年
2014年10月
職業
自営業/自転車整備士

土手町でビンテージロードバイクなどをそろえる自転車店「Championship Bikes(チャンピオンシップバイクス)」店主。高校卒業後に上京し、自転車店の整備士やメッセンジャーなどを経験。カンボジア、アメリカやオランダ、ベルギー、フランスを自転車だけで巡ったこともある。
Championship Bikes

自転車のメカニックマンは、自分の性に合っていた仕事

自転車は乗るだけの道具ではなく、ファッションやパフォーマンスといったストリートカルチャーとしての側面もあります。メッセンジャーの使うメッセンジャーバッグはすでにファッションのカテゴリとしてあるほど。海外ではメッセンジャーが生き方としても受け入れられている一方で、弘前ではこのような文化が浸透していませんでした。これが弘前に戻った理由の一つにもなります。

子どもの頃からアルペンスキーを始め、スキー部にも所属し、青森県大会で複数回優勝した経験もあります。小学3年の夏季練習にはすでにロードバイクを取り入れていました。今にして振り返れば、自転車に関わるようになった始まりでもあります。しかしその頃は将来、自転車を生業(なりわい)にするなどと、考えたこともありませんでしたね。

高校卒業後に上京し、スポーツジムのインストラクターや作業員といった仕事をしていましたが、24歳の時にスポーツサイクル専門店に転職します。自分にはやりたい仕事やなりたい職業は昔から特になかったため、苦手なことや慣れないことを避けるような仕事選びでした。自転車は、東京にいた頃もよく乗り、当時から修理も自分で出来ていたため、自転車技師や自転車安全整備士といった資格をすぐに取得。自転車のメカニックマンは、自分の性に合っていた仕事でした。


自転車をもっと身近な乗り物にしたい

メッセンジャーは30歳を過ぎた頃から3年近くやりました。メッセンジャーの自転車を修理する機会が増え、興味を持ち始めたからです。運送業の一つで、資料や書類を短時間で郵送するメッセンジャーは、1分1秒でも早く届けなければいけない。道順は頭の中で描き、信号待ちすら避けるようなルートを瞬時に考えて目的地まで向かいます。一日100キロを走るのは当たり前。辛い仕事と言えばそれまでです。しかし、個性的なメッセンジャーたちとの交流や他では経験することがないような世界が、私にはとても新鮮で刺激的でした。

弘前は人口規模の割に自転車店の数が少ないことも起因しているのかもしれませんが、こういった自転車を核とした文化が根付いていません。だからといって、自転車文化の啓発やメッセンジャーたちが持つストリートカルチャーの浸透を目的として弘前に戻り、店を作ったわけでもありません。

自転車は、自由に楽しい乗り物です。弘前で一人でも多くの人たちに自転車が身近にある生活を送ってほしい。弘前を周辺とした青森は、自然が多く、自転車で巡るにはとても気持ち良い環境です。東京からメッセンジャー仲間たちを呼ぶと皆、喜んで帰っていきます。弘前にもっと自転車があるような生活を。私の活動が少しでも寄与できるのであれば、と考えています。