farmer里親農家・先輩農家のご紹介
自分なりに創意工夫しながら新しいことに挑戦できる! それが農業の醍醐味!

川村 公夫(かわむら きみお)さん愛菜家族 川村農園
- 栽培品目
- トマト
- 経営面積
- 42アール
- 労働力
- 本人、妻、息子一人、通年雇用1人
トマトづくりに情熱を燃やして約40年!
就農して以来、約40年、ずっとトマトを栽培しています。父の時代にはさまざまな野菜を栽培していましたが、作業効率が悪いのが課題でした。ある時、研修先でトマト栽培を見て「これだ!」と、思ったんです。トマトは単価が比較的安定しているし、長期間収穫ができる。そう思って、私の時代になってからトマトに一本化しました。
現在、ハウスは20棟あり、切れ目なく出荷できるように年に三作、リレー式で栽培しています。1月中旬から1回目のトマトの育苗を行い、収穫は5月上旬から11月いっぱいまで。トマトは、「麗月(れいげつ)」という品種です。近年夏場の高温による花落ちや、秋口の長雨や急激な温度の低下による裂果が多く見られるようになってきていますが、そうした被害を受けにくいことから導入しました。
一般的にはトマトは紐で斜めに誘引したり、地面に近い果実を収穫が終わり次第茎を下げいく作業があります。非常に手間と時間がかかり作業効率が悪いため、私は地上180㎝になるように支柱を立て専用のテープで茎を止めて行き、支柱の最上部で「捻枝(ねんし)」と言って茎を軽くつぶし、折る誘引方法(Uターン栽培)を取り入れています。この作業によりその後の誘引作業は必要なくなります。

大手ハンバーガーチェーン店も太鼓判! 味も品質もお墨付き!
かつては、連作障害による収量の低下に悩まされた時期もありました。そこで従来の「溶液土耕栽培」をベースに、自分の理想に合ったオリジナルシステムを考案し、20年程前から導入しています。
環境にやさしい農業を目指し、化学肥料や化学合成農薬を5割以下に減らした栽培を行っており、2004年からは青森県特別栽培農産物の認証を受けています。また、土づくりはすべての基本となるので、有効な微生物が入った肥料や有機物の施肥などを徹底。2012年には青森県の「あおもり土づくりの匠」に認定されました。課題にぶつかった時、どうしたらそれを克服できるかを考えたり、創意工夫を重ねながらトライすることが好きです。そういう意味では、農業はやりがいのある面白い仕事だと思います。
トマトは、地場市場に全量出荷しています。L玉は仲卸を通じて沖縄にある大手ハンバーガーチェーン店に提供しており、「青森県弘前市のトマトは、すごく品質がいい」と、好評です。今はまだトマトの気持ちが半分しかわかっていませんが(笑)、常にハウスの中を清潔に保ち、トマトが心地良く、すくすくと健康に育つ環境づくりを心がけています。

