弘前ぐらし 弘前移住情報サイト

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farmer里親農家・先輩農家のご紹介

自分が作った商品を通じて、お客さまに想いを届けたい!

Profile

齋藤 良彦(さいとう よしひこ)さんYOSHIO FaRM

栽培品目
夏秋いちご、ねぎ、アスパラ、ほうれんそう
経営面積
37アール(夏秋いちご13アール、ねぎ10アール、アスパラ8アール、ほうれんそう6アール)
労働力
本人、妻(繁忙期)、アルバイト1人(収穫時期)
リンク
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アパレルの世界から農家に転身

新規就農して今年で11年目となります。以前は服飾販売の仕事をしていましたが、「仕入れた商品を売るだけではなく、自分が丹精込めて作った商品を通じて、お客さまにその想いを届ける仕事がしたい」と思い、農業に興味を持ちました。しかし、我が家は非農家なので、農地や農業機械・施設もなく、そもそも何から着手すればいいのかわかりませんでした。

そこで、県や市に相談に行きました。資金調達や経営計画づくり、補助金のことなどさまざまなアドバイスをいただき、とても参考になりました。初期投資や、経営が軌道に乗るまでの生活費が必要だったので、26歳の時から3年間首都圏で働き資金を貯めました。

帰郷後は、ハウスを使った先進的な施設園芸のノウハウを学ぶ県の事業に参加し、夏秋いちごを栽培している受入農家のもとで半年間、研修を行いました。その後も、わからないことがあれば県や市に相談したり、できるだけ農家の方々からリアルなお話を聞くことを心がけました。無我夢中でしたが、自分から積極的にアクションを起こすことで応援してくれる方も増え、29歳の時に新規就農しました。

齋藤さんのハウス

作業時間を調整し、家族で過ごす時間を大切に

夏も冷涼な青森県の気候は、夏秋いちごの栽培に適しています。全国的に国産いちごが品薄になる6月~11月に出荷できるのが強みで、製菓業界からの需要が高い商品です。うちでは「すずあかね」という品種を栽培しており、野菜も含め地元の市場に出荷しています。

2021年からは、従来の土耕栽培に加えて、地面より高い位置に棚を設置するいちごの高設栽培にも挑戦しています。それによって、10アールあたりの収穫量も増えており、今後、どこまで収穫量を増やせるかが、今一番面白さを感じるところです。

毎日の暮らしのなかで大切にしているのは、家族との時間です。公園で子どもたちとサッカーをしたり、海や温泉に出かけてリフレッシュしています。妻が休みの日は、作業を調整して2人でランチを楽しむこともあります。多忙な毎日ですが、サラリーマン時代と違って自分でスケジュールを管理できるのが農業のメリットかもしれません。趣味は音楽鑑賞で、暇があればレコードか CD を聴いています。お気に入りはAKBです(笑)。

齋藤さんのハウス
齋藤さんの夏秋いちご

新規就農を目指す人へのメッセージ

移住や新規就農を希望している人から、「地域のコミュニティのなかに入っていけるか不安…」という相談を受けることがありますが、あまり先入観や固定観念を持たずに自然にとけこんで行くカタチが望ましいのではないでしょうか? 私自身、農家の知り合いがほとんどいない状態でのスタートでしたが、近隣の人たちとコミュニケーションを取りながら少しずつ輪を広げていった感じです。

農業は自然相手の仕事なので、初めのうちは思い通りにいかないこともありますが、その都度、軌道修正しながら柔軟に対応していくことが大切です。近年、弘前市では新規就農者も増え、若手農家のネットワークも広がっています。自治体の相談機関をうまく活用したり、新規就農した先輩方の体験談を参考にしながらぜひ夢を実現させてください。