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senpai教えて!先輩リモートワーカー

コロナ禍でUターンを決意 プレママ世代のキャリア支援に挑戦

Profile

藤森 みずほ (ふじもり みずほ)青森県

移住年
2021年
職業
ライター・講師業

上京先でコロナ禍での厳しい子育てや働き方の変化を経験し、2021年にUターン。地元で子育てをする面白さを実感しながら、保育士や看護師としての多くの経験を活かして、妊娠や出産を控えたプレママ世代のキャリア支援を志す藤森さんに、リモートワーク移住や弘前での暮らしに関してお話を伺いました。

リモートワーク移住をした理由や経緯を教えてください。

地元である弘前市で保育士と看護師の資格を取得したあとに上京し、10年ほど関東で働いていました。資格を活かして、重症心身障害児施設や小児科クリニック、保育園園長など、さまざまな施設やポジションで勤務し、多忙ながらも、やりがいを感じられる日々を送っていました。

以前から、同じく弘前市出身の夫とは「子育ては地元でしたいね」という意見が一致していたこともありますが、大きな転機となったのは、やはり新型コロナウイルス感染症の大流行です。2019年に長女を出産して間も無く、流行の兆しが見られ、あっという間に暮らしのあちこちに多くの制限を強いられるようになりました。

特に一番辛かったのは、核家族ゆえ、孤独な育児をせざるを得なくなったこと。子育て支援センターは臨時休業、子育てイベントは軒並み中止。医療従事者の夫は激務になり、青森にいる身内には全く会えず、近所のママ友との気軽な交流も難しいという状況でした。コロナ禍での初めての育児は、保育士としての経験があっても厳しいものでした。

そんな鬱々とした日々の中、2020年4月の緊急事態宣言と同時に、勤務先でリモートワークが導入されました。これまでは保育士や看護師として現場で働いてきましたが、新しい保育園の立ち上げに向けたマネジメントの仕事や、保育士向けの研修講師をオンラインでやってみると、「自宅で長女を家庭保育しながら、自分の資格を活かして働く」という選択肢ができ、「これなら地元でも仕事ができるかも」という希望が見えました。

そして、Uターン移住を叶えることができたら、今抱えている生活や育児に対する不安や不満が解消されるはずと思い立ち、移住への準備を始めました。

リモートワークでの仕事内容を教えてください。

現在は、長男の出産直後ということもあり、保育や育児関連のWebコラムの執筆やSNS代行、アプリのライティング業務などのクライアントワークがメインです。

今後は、会社員時代から続けている保育士向けの講師業や、妊娠・出産を予定している女性のキャリア構築について、1対1でのコンサルティングを行う予定です。新型コロナウイルス感染症の動向を見つつ、当面はオンラインでの相談や講演等を行います。

普段はどういった環境でお仕事をしていますか?

主に、自宅で作業をしています。

長男の出産前は、子ども連れで仕事ができるおやこコラーニングスペースcotto(弘前市土手町)へ、長女を連れて週2〜3回通っていたほか、両親や一時保育に長女を預け、市内のカフェを数件巡って一日中作業することもありました。

お気に入りのカフェは、スターバックスコーヒー弘前公園前店。『趣のある建物』に指定されていて雰囲気が良く、かつ自然が近くにあるところが最高です。お気に入りの席が空いてない時は、弘前公園のベンチやあずまやでパソコンを開いて仕事をします。

cottoでの仕事風景
親子でcottoを利用

リモートワーク移住をしてみて、良かった点や実際リモートワークをしてみて感じたことを教えてください。

子育てにおいて、身内の手が借りられることはもちろん、やはり、自分が育った場所で子育てができることに面白さを感じています。

また、弘前市は、リモートワークや在宅勤務にまだまだ馴染みのない地域と思っていましたが、コロナ禍で認知が強まったのか、最近は「在宅フリーランスです」と自己紹介しても理解が得られているように感じています。

リモートワーク移住をするにあたって不安だったことや改善点、実際に住んでみて不便だったことはありますか?

地元でのリモートワークは、今のところメリットしか感じていません。強いていうなら、今年の大雪で外出する気になれず、運動不足になっていること(笑)。春が来て暖かくなったら、カフェやノマドスポットを開拓したいと思っています。

また、Uターン後、弘前市では子どもの預かりサービスや送迎サービスなどが不足しており、どうしても両親等に頼らざるを得ない場面が出てきてしまうと感じたため、おやこコラーニングスペースcottoのように子育て世帯に優しいサービスがもっと増えて欲しいなと思っています。

移住してみて分かった弘前市の魅力とは?

自分が住んでいる場所も関係していますが、意外と車がなくても生活しやすいということです。今はまだ自家用車を所有していないのですが、バスや自転車、歩きで十分行動しやすいと感じています。むしろ、車がない方が行きやすいお店もあります。お得なタクシーチケットを利用することもあります。

そして、弘前公園が素敵すぎるということ!公園の近くの高校に通っていた頃は特別に意識したことがありませんでしたが、都内から移住して改めて、あんなに散歩のしがいのある公園はないなと思っています。1日いても飽きないほど広く、勾配もあるので体力を使います。私は、コーヒー片手にブラブラしたり、子どもを連れてピクニックしたりしています。雪が解けたら、ジョギングにも行きたいです。

弘前公園でピクニック

移住をきっかけに、仕事やプライベートで取り組みたいことがあれば、教えてください。

現在は、東京発の仕事ばかりですが、今後は地元に貢献できるような活動もしていきたいと思っています。特に、地方で働く女性のキャリア支援、プレママ向け・子育て世代のサービスやイベント開催ができたらいいなと考えています。

プライベートでは、子どもたちをスキー場デビューさせ、冬の遊びを伝えたいと思います。私は雪が解けたら、元々やっていたロードバイクでもっといろんな所に行ってみたいですね。

ロードバイク

ご家族の感想などもお知らせください。

弘前市出身で育休中の夫も、地元に帰って来られたことを喜んでいます。夫は、ほぼ毎日実家の雪かきに出向しています(笑)。両親とは同居していませんが、いつでもすぐに会える距離にいられるのも、お互い安心感があります。長女は、子育てイベントへの参加や一時保育の利用など、コロナ禍で東京では叶わなかった経験がたくさんでき、刺激的な毎日を送っています。

身内はもちろん、学生時代の友だちも、私が帰ってきたことを喜んでいてくれてありがたいです。子どもたちにも会わせることができて嬉しいです。