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senpai教えて!先輩リモートワーカー

好きな仕事をしながら、子どもに「おかえり」といえる環境を

Profile

三上 和恵 (みかみ かずえ)山形県

移住年
2004年
職業
Webサイト制作

弘前で岩木山に見守られながら大学時代を過ごした後、仙台に就職。2004年、結婚を機に、まるで岩木山に呼び戻されたかのように弘前市へ移住。子育てのために自宅で働きたいという思いから、独学で個人事業を始めたことをきっかけに、リモートワーカーとしてのキャリアをスタート。日頃は同僚と集まる場としてSHIFTを利用している三上さんに、弘前でのリモートワーク移住に関してお話を伺いました。

リモートワーク移住をした理由や経緯を教えてください。

弘前で、大学時代の4年間を過ごしたあと、仙台の会社へ就職しました。その後、仙台で偶然弘前出身の夫と出会い、弘前へ戻ることになりました。第一子を出産してから、会社で事務職として働いていましたが、子どもが病気の時や部活動・習い事の送り迎えをしている時、このままフルタイムで働き続けて、果たして生活を楽しめるのか、忙しすぎて職場にも家族にも迷惑をかけるのではないかという不安がありました。そこで、自分が好きだった広告の仕事を自宅でやりたいと思い立ち、事務の仕事と並行してパソコン教室に通い、Web制作の勉強をした後、個人事業を始めました。

その後、最初に勤めた仙台の会社の社長から、弘前に拠点を作るために力を貸してほしいとお声がけいただき、インクレイブ弘前オフィスを立ち上げることになりました。立ち上げ時は、私のように自宅で働きたいと思っている人が働きやすい環境を、この青森で実現したいと思い取り組みました。それが、私のリモートワークの始まりです。

個人事業を始める前、フルタイムの仕事を続けながら子育てをし、さらにパソコン教室に通うことは、大変ではなかったですか?

実はその時、二番目の子どもがお腹にいたので楽ではなかったですが、好きな仕事だったこと、自宅で働きたい!という強い気持ちで頑張ることができました。

リモートワークでの仕事内容を教えてください。

インクレイブの社員としては、Webサイトの制作やお客様の対応、ホームページ構築サービスの開発や広報、諸々の事務作業です。個人事業としては、Web制作を行っています。このほか、夫が経営する会社の経理の仕事もしています。仕事の割合としては、インクレイブでの仕事が7割、個人事業が2割、夫の手伝いが1割ほどです。

普段はどういった環境でお仕事をしていますか?

週に一度コワーキングスペースで、インクレイブの同僚と顔を合わせる機会をつくっていますが、それ以外は自宅で働いています。自宅ではwifi環境の下、パソコン2台、プリンター1台で作業しています。青森のワークスペースも使用することもありますが、弘前ではSHIFTを法人会員として利用しています。

家の窓からは学生時代から大好きな岩木山が見え、飼い猫もそばにいるので、いつも癒されながら仕事をしています。東京のお客様とのオンラインミーティングの際には、画面越しに岩木山をお見せすることもあります。

SHIFTでの作業風景
飼い猫の写真

SHIFTを使っている感想をお聞かせください。

インクレイブ弘前オフィスの社員は現在4名おりますが、それぞれ自宅のみでの作業だとコミュニケーションがとりにくくなってしまいます。SHIFTのような開放的な空間で顔を合わせることは、大切なコミュニケーションの機会で、対面でしかできないことを確認したり、意見をすり合わせたりしています。ワークスペースがあって本当によかったと、日々感じています。ただ、周りに他の利用者の方もいるので、情報の取り扱いには十分注意するようにしています。

リモートワーク移住をしてみて良かった点や実際リモートワークをしてみて感じたことを教えてください。

私の場合はリモートワーク移住をしたというよりは、移住をしてから、自宅で好きな仕事がしたいと思い個人事業を開始、その後インクレイブ弘前オフィスを立ち上げたことで、結果的にリモートワークをすることになったという流れでした。私にとっては、子どもにおかえりが言えることに何より幸せを感じます。また、都会に比べて土地が安いことから、夢だった一軒家を建てることもできました。他にも、通勤時間がない、働く場所を選べる、お昼休みに夕飯を仕込むことができるなど、様々な利点を感じています。

また、インクレイブでは弘前オフィスを立ち上げてからまだ3年目なので、社員一同、自分たちが働きやすい環境づくりのため、自分たちで創意工夫していこうと日々試行錯誤を重ねています。

リモートワーク移住をするにあたって不安だったことや改善点、実際に住んでみて不便だったことはありますか?

私は改善点が思い浮かばないほどリモートワークは快適で、集中して仕事ができています。ただ、コロナ禍以前は、自宅で仕事をしていることが周囲に理解されにくく、自宅にいるなら暇で自由なはずだと学校の役員の仕事を任されることもありましたが、現在は、リモートワークへの認知や理解が広まったため、そういった面での不都合もあまり感じなくなりました。

移住してみて分かった弘前市の魅力とは?

岩木山が日々癒しを与えてくれること、程よく買い物もでき住みやすい規模の大きさであること、祭りが盛んであること、歴史ある建築物が多いことです。また、農業も含む個人事業主が多く、“複業”の精神が根付いていて、複業に理解があることも魅力です。昔から、農家の方は繁忙期とそうでない時期が分かれており、繫忙期でない時期にこぎんを刺したり、個人経営のお店の店番をしながら別の仕事をしたりなど、複業が当たり前に行われてきたからではないかと思います。さらに、弘前の人は、一回外に出てもUターンで戻ってきたり、県外にいてもねぷたの時だけは帰省したりなど、特別に郷土愛が強いように思います。地元に対してそういった気持ちを持てることは、とても羨ましいです。

岩木山との家族写真

今後弘前で、仕事やプライベートで取り組みたいことがあれば、教えてください。

旅行が好きで英語も習っているので、いつか英語で弘前城のガイドをしてみたいです。

ご家族の感想などもお知らせください。

子どもたちは私が自宅にいることで、放課後にお友達を家に呼んで遊びやすいのが良かったと言っています。また、私が働く姿を近くで見ているので、家事の手伝いなどもしてくれます。