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弘前の四季と自然に感動牛と共に30年

弘前ぐらし 移住者インタビュー 篠原牧場オーナー 篠原敏夫さん
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篠原敏夫さん(しのはら としお)栃木県宇都宮市出身

移住年
1981年5月
職業
篠原牧場オーナー

高校卒業後、家業だった農家を手伝うが、牛飼いに興味を抱くようになり、肉牛繁殖を志す。野球好きで、地元の熟年野球チームにも所属している。

牧場を経営するため弘前へ移住

私は牛飼いで、弘前には牧場を経営するために住み始めました。約30年前のことです。牧場にする土地を探して弘前へ訪れた時、津軽富士と呼ばれる岩木山が見えるこの場所が気に入ってしまいました。

宇都宮では、父の農業を手伝っていました。主に稲作で牛も飼ってはいましたが、山地酪農に興味を持ち始め、本格的に牛飼いを目指すことに。山地酪農では体力のある強い牛を育てやすいのですが、開発や成長がもてはやされた高度経済成長期の社会に、疑問を持っていたことがきっかけになっていたのかもしれません。牛とその背景に広がる丘陵地の風景が現代人たちの癒しとなって、少しでも社会に貢献できるかもしれない。そんなことを考えていました。土地探しには、北は青森県から南は九州まで全国各地を回りました。宇都宮は平たんな土地で、そんな景色とは程遠い場所でしたから。

弘前に移住したのは、34歳の時でした。雪かきには何度も悩まされましたね。しかしその一方で春の訪れにはこの上ない喜びを感じます。4月になると、白い雪が解け始め、黒い地肌が見えてくる。山の木々が芽吹き始めるこの季節は、特にブナの木の芽吹くやさしい黄緑色に何度も感動してしまいます。弘前のある津軽エリアは世界自然遺産となった白神山地を中心に、ブナの森が昔からあった地域です。豊かな自然に囲まれ、四季をはっきりと感じられる。これは何よりもかけがえのない財産ではないでしょうか。

飼い牛と篠原さん

子どもたちに自然と生きる大切さを伝えたい

現在は養鶏も始め、卵を市内の市場などに置かせてもらっています。多くの卵を出荷しているわけではないですが、「自然卵で安心した」「おいしい」といった声があり、リピーターが少しずつ増えています。ニワトリにストレスを与えない程度の数で育て、添加物や抗生物質などを含まない飼料を給餌。私の牧場に訪れる人たちの多くは、匂いがしないことに驚かれます。これは当然の話で、牛やニワトリを、自然に負荷を与えない程度に、過度に飼っていないからだと思います。

お金を儲けるために弘前に来たわけではありません。生きていくために必要最低限の収入があれば私にとっては十分で、自然と共存していくことの方が大切だと感じています。今後はこういった考えを子どもたちにも伝えていきたいです。すでに地元の小中学生たちが私の牧場で体験学習などをしていますが、山村留学の受け入れといった取り組みなどに協力し、子どもたちにぜひこの環境で遊び、学んでほしいと思っています。

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